奥へ、またその奥へと続く深い緑。

 全てが自然に存在するそれらは、途切れるところを知らない。

 木漏れ日が眩しい。

 薄緑の隙間から覗くその光に目が眩んで、私は思わず目を細めた。

 幼い頃に何度か訪れたものの、それ以来、ここを思い出すこともなかった。

 けれど私は、こうして、何年かの月日を経て、またやって来た。

 ここは自由だ。しがらみも縛りつけるものも、ここには存在しない。

 緑と澄んだ空気と解放とが、私を次第に癒していく。

 それがとても心地よくて、私はゆっくりと道を進む。

 普段の私の世界にはない、広い広い緑。

 私はその中に、微かに覗く色彩を見つけた。




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