千夜一夜


君が傍にいない夜は
もう幾度目のことだろう
呼吸いきすることでさえ苦しくなるほど
悲しみが溢れている

夜は宴の時間ときなのだと
いつもそう思っていたけれど
ゆっくり落ちる夕陽を見て
海に涙が満ちてゆく

千の夜を共に過ごした
君を忘れやしないだろう
たった一夜ひとよで崩れてしまった
脆き愛も消すことはできない

過ちをまた繰り返したら
君はまた嘆くだろう
だけど犯してしまうんだ
君が傍にいないから

千の夜が過ぎ去ったら
心の中から去って欲しい
一夜一夜を思い出と
過ごすのはとても辛いから

いつまでも君が話した
おとぎばなしを忘れぬよう
僕も語り続けよう
千夜一夜の物語