わたしに名前をくれた海は
あのひとが大好きだった場所で
いつか見せてくれるはずだったもの
なのに今わたしの隣にいるのは
口の悪い わたしと同じ名前のひと
あなたはこのひとに
代わりを求めろというのでしょうか
ひとは死ぬと海に還るといいます
だったらあなたは今 わたしの目の前にいるのでしょうか
蒼の水底で眠っているのでしょうか