霞んでゆくあなたの背を傘越しに眺めてた
瞳をそらさなかったのは 失った過去を取り戻したかったからじゃない
最初からわかっていた
わかっているつもりだったの

今さらだと思うでしょう?
でも時間が必要な時もあるの
失ってみないとわからない重さだってあるの
たとえそれが永遠に戻らないとしても

視界を遮り続ける雨
冷たさも今は同調していく
私に打ち付ける雨は嫌い
冷たくて
泣いてもいいと言われているみたいだから

目に見えない想いもの 心の中の記憶もの
不確かなもの そこらじゅうに溢れてる
けど 確かなもの見つけられない
この手のひらはいつになったら
再びぬくもりを知るの?

いつか私はまた
この冷たさに包まれるの?