幸 せ の 雫
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あなたと過ごした日々は今も鮮烈に記憶に焼きついている

手を握り返してくれたあの空の下、空気の匂い
仲睦まじい鳥を見て、お日様の下、幸せそうに微笑むあなた
水面に揺れる光の美しさ、樹々のざわせき、一日一日が幸せ

小さな幸せが集まって、雪のように儚く降り積もりながら私を満たす

約束したね 「いい子で待っていたらいいものをあげるよ。」って
私待ってたの あなたがもう帰らないことも知らずに
籠の中の二羽の鳥を見て、微笑み待っていた、今日も幸せ

外からはしんしんと絶え間なく聴こえる涼しげな音

窓の雫を指でなぞったなら、星の見えぬ漆黒の空
するりと抜けるように其れは零れて落ちたの
黒い鈴の音が部屋の中に響き渡る

「いい子で待っていたのに!」

つがいの鳥が籠から羽ばたいた

また今日は時雨、あなたを思い出す涙雨
幸せとはこの指から零れ落ちる雫のように儚い


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コメント:黒い鈴の音というのは黒電話です。あさき氏の楽曲影響濃し。


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