|
あ の 日 の 君
--------------------------------------------------------------遠い日に想いを馳せてみる 窓からぼんやり眺めた景色とか 誰もいなくなった校庭の寂しさとか 一人で帰った道の空気とか 忙しさに流されて本当の自分を思い出せなくなってる だから毎日を何となく過ごしてたその時の頃を思い出してみる 一人だった私に声をかけてくれた君の声とか 勉強が出来なくてごまかしに笑ってた顔とか 正面からは見れなくていつも横顔とか背中ばっかり見てた けど君はいつも笑っていたからそれだけでよかった クラスに埋もれて いないような存在になっていく自分を ちゃんと一員として見てくれたことが何より嬉しかった 君はいつもみんなの中心で、明るくて、輝いていて 対照的なように君の隣の席で一人で何もせずに座っている私 そこはいつも賑やかで、そこにいれば一人でも寂しくない気がしてた 私もつられて一緒にそこの仲間と笑ってたりもしていた だけど離れてしまった 君の世界が遠くへ行った そこからは一人ぼっちの世界、君に触れられない 君が遠くなっていく、結局何の繋がりもなかったのだから だけど廊下を通るたびに見かけたり、時々顔をあわせられたから それはそれで寂しくないと思っていた それでもどうやっても別れてしまう日がくる 最後の日、校門で君と偶然に目があった それが私と君の最後 それぞれの道へ 伝えるべきことはなかった、最後に逢えたから その時はそう思っていたのに 時計を元に戻す 私は今ここにいる 君もきっと別の道にいる ただ、それだけのこと --------------------------------------------------------------
コメント:高校の頃のちょっとした思い出話 ▽前頁に戻る Copyright(c)emiemi 2002-2005 All rights reserved.
|